ヤング@ハート

ートは、2007年のイギリス映画。監督はスティーヴン・ウォーカー。

アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町ノーサンプトン。
1982年に誕生した“やんちゃな年金生活者たち”こと“ヤング@ハート”と呼ばれるコーラス隊の活動を追った音楽ドキュメンタリーです。
世界中を飛び回るこのシンガーたちは、平均年齢80歳。
彼らが歌うのは、クラシックやスタンダードではなく、ロックやR&Bの曲ばかり。

映画の冒頭、コーラス隊の花形スター、アイリーン・ホール(92歳!!)が、ザ・クラッシュの名曲“Should I Stay Or Should I Go”をシャウト! いきなりドギモを抜かれます。
アイリーンの他の主なメンバーは以下の通り。
癌を患い3回も手術をした83歳のジョー・ベノア。
76歳のスタン・ゴールドマンは、指揮者のボブに怒られてもめげずに課題曲を歌い続ける。
脊椎狭さくで歩く事すら儘ならないスタン(75歳)。
スティーブは、彼女からセックス・ビーストのあだ名を賜り、オープンカーで吹っ飛ばす77歳。(彼は映画祭のアフター・パーティーでパリス・ヒルトンを口説いていたらしい)。

そして最大の重要人物とも言えるボブ・シルマン54歳。
彼はこのグループを1982年の発足から指導。
クラシックやオペラ好きでロックとは無縁な老人達にソニック・ユース、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズ、ジェームス・ブラウンなどを根気良く、友情を持って時には厳しく指導する。

年1回のコンサートに向け、新曲に悪戦苦闘するメンバー達は、仲間の死というアクシデントにも見舞われます。
しかし、この映画は彼らの老いや死さえも冷静に見据えながらも、決して暗くはありません。

この映画は、老人になってもポジティヴに生きていこう。…なんていうありきたりのメッセージではない「何か」があります。
刑務所慰問のコンサートで歌う、ボブ・ディランの「フォーエバー・ヤング」。
コンサート本番で歌われた、ジェームズ・ブラウンの「アイ・フィール・グッド」、亡くなったメンバーのために捧げた「フィックス・ユー」…。
そして、全員が大苦戦した「イエス, アイ キャン キャン」が何時までも耳に残って離れない。
晩秋と思われる小さな町ノーサンプトンの風景。
少し寂しい晩秋の風景だけど、人生と同様に少し寂しく、そしてとても美しい。

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